猫の尿路結石記録 #5 尿管閉塞と緊急手術・入院・費用について

オリオンの闘病記録 尿路結石(2017)

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「シュウ酸カルシウム結石(尿路結石)」の診断を受けたものの特に処置できず経過観察となったオリオン。その約10日後に緊急手術になってしまった時のエピソードです。

今回は経過観察から手術までに起こった事についてシェアします。
入院や手術をしなくてはならない猫ちゃんやご家族の参考になれば嬉しいです!

INDEX

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急な体調不良が起こり病院へ…

経過観察中にごはんを嫌がったりお水を嫌がったりする事もありましたが、オリオンは元気いっぱいに過ごし、ごはんも十分にモリモリ食べていました。
ところが…

この元気な顔をしていた翌日の晩、毛をボワボワと膨らませて体調を崩してしまいました。ごはんも食べず、表情も辛そうでした。

ボワボワ
その時の写真ではありませんが、こんな感じに毛がボワボワしています

尿路結石の最悪の事態は結石によっておしっこが詰まってしまい出なくなる「尿路閉塞」ですが、オリオンはおしっこは出ていました。

おしっこが出ない事態であれば夜間救急で連れて行く事も考えていましたが、おしっこが出ていたので翌日動物病院へ連れて行くことに。

おしっこが出ていても「閉塞」!?緊急手術へ

動物病院でエコー検査の結果…
腎臓内の結石が膀胱の手前の「尿管」に詰まってしまい、閉塞が起きているとのことでした。

おしっこは「腎臓」で作られ「尿管」を通り「膀胱」を通って最後は「尿道」を通り排泄されます。

腎臓のイラスト

腎臓や膀胱は広い空間となっていますが、尿管、尿道は細い管です。

詰まったのが「尿道」であれば、小さな病院での「処置」で対応可能な場合もありますが、「尿管」の場合は、お腹を開いての開腹手術が必要になります。
(「尿管」の手術は全ての動物病院でできるわけではありません)

残念なことに、オリオンは膀胱まであと数ミリのところで結石が詰まってしまったそうです。
さらに水腎症も起こしており、危険な状態でした。

手術か、死を迎えるか。リスクと70万円の分かれ道

never give up

結石が詰まって閉塞が起こると、1日~2日で尿毒症・腎不全が起こり死亡します。
診察室に呼ばれ、すぐに医師から判断を迫られました。

「今日手術をするか、自宅に連れ帰り看取るか」

経過観察中のうちに他の猫ちゃんの体験談ブログなどで予習はしていましたが、目の前が真っ暗になりました。

もちろん手術を選びたいところですが、心配だったのはその成功率。
「成功率3割」とかだと手術にも心の準備が必要ですよね。
ところが、「手術をすればほぼ助かる」との事!

ただし、腎臓病を患っているオリオンは麻酔の際に不測の事態が起こるかもしれないという事、尿管の手術は場所によって難しいという事は説明されました。

そしてもうひとつは費用についてお話がありました。
手術と、通常は1週間の入院で大体70万円くらい(保険未加入の場合)との事でした。箇所や状況によって価格は様々かもしれませんが参考まで。
(オリオンは術後の予後が悪く2週間入院しました)

診察してくれた獣医師は腎臓の専門医&手術の成功率は高いとの事なので、金額にはちょっとびっくりしつつも手術を即決しましたが…
再発率がとても高い尿路結石&閉塞は、実はこの辺りの金額になると、手術を受けず看取る選択をする飼い主さんもとても多いのだと言われました。

「ご家族で相談してください」と時間を与えられたのが印象的でした。

ネズミ

手術を即決した代わりに、入院してしまうオリオンとの別れを惜しむ時間が欲しかったのですが、サーっと連れて行かれてしまいました~。
事前検査とかあるのでしょうけど、(他の子が手術で)手術待ちの状態だったのでもう少し、5分だけでも時間が欲しかったなあ~

オリオンはこの時5歳だったので年齢的な話はされませんでしたが、とても高齢の猫の場合は手術が受けられる体力があるかどうかも指標になってくるのでしょうね。

手術は成功、動物病院からは電話連絡がありました

動物病院へ行ったのは日中ですが、手術室がすべて埋まっているとの事でオリオンの手術は夜に行われました。

この病院が昼間の二次診療から夜間緊急診療所へ切り替わる準備のため病院で待つ事はできませんでしたが、その夜23時半頃、動物病院から電話が着ました!

その際このような事を伝えられてひとまず安心しました。
翌日お見舞いに来てくださいと言ってもらえました。

  • まずは手術が成功した
  • 閉塞が起きた場所がとても細く、とても難しい手術だった
  • 腎臓にはりついている結石は剥がす事が危険なので温存した
  • 詰まっていた結石とともに、膀胱に浮遊していた結石は除去した

めちゃくちゃ余談ですが、オリオンの手術中(であろう時間帯)、あまりに心配すぎて「インディ・ジョーンズ / クリスタルスカルの王国」のDVDを流して平常心を保っていたのをよく覚えています…きっとこの映画を見るたび思い出すだろうなあ。

オリオンは小さな体でよく頑張りました。
これからしばらくの間、ストレスいっぱいの入院生活で性格が豹変してしまったり、ごはんを食べなくなったりと色々な事が起きました。

これを書いているのは2020年。3年前の出来事ですが、思い出すと今でもかわいそうです…
次回は入院中の猫の様子についてシェアします。

私はこの頃インスタグラムのお友達(猫ちゃんとご家族)にとても救われました。
同じ病気を経験したお友達からは勇気づけられ、健康なお友達からは元気をもらいました。
こんな時はSNSでお友達の力を借りて乗り越えましょう!

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👉🏽 【まとめ】猫のオリオンの尿路結石記録

【まとめ】猫のオリオンの尿路結石記録

2017年、オリオンが「尿路結石」による「閉塞(へいそく)」を起こし、その場所が悪く緊急手術と入院になった時のエピソード集。