猫の尿路結石記録 #10 結石再発?体調不良…解決策は今回も皮下補液
尿路結石による閉塞で手術入院、退院後の膀胱炎もようやく完治…
安心しかけたその時、またも体調不良が起こってしまいました。
「閉塞が起こるまでは処置ができない」ことが多いシュウ酸カルシウム結石。
オリオンは今回も、腎臓病ケアでお世話になった皮下補液(背中から入れる輸液)の処置に助けられました。
今回は、体調不良から回復したエピソードです。
INDEX
- 元気に予後を過ごしていたはずが…1日2回の嘔吐
- 何日か食欲不振に…再び皮下補液で様子見
- おしっこの後急に元気に!小さな結石のせいだった?
- 今回も皮下補液に救われました(多分)
- 今回のエピソードはこれでおしまい!
元気に予後を過ごしていたはずが…1日2回の嘔吐
退院後の食欲不振、膀胱炎による頻尿を乗り越え、ようやく元の生活に戻ってきたオリオン。
ホームドクターの元で行っていた皮下補液処置も間隔をあけて、そろそろおしまいかな?と思っていた矢先、1日2回の嘔吐をしました。
猫は嘔吐しやすい動物です。空腹で吐いたり、一度に食べすぎたり水を飲みすぎて吐くことも。たまに毛玉も吐きますよね。
オリオンは嘔吐の後も元気にしていましたが、1日に2度も嘔吐するのはちょっと不安です…。
この日はホームドクターの元で皮下補液処置をしてもらいました。
何日か食欲不振に…再び皮下補液で様子見
その後、ようやく食べてくれるようになった療法食を食べなくなりました。
元気に遊んでいるのは嬉しいですが、とても心配でした。
結石手術をした病院に相談をすると、術後間もないことと予後のエコーや血液検査で問題なかったこともあり、「様子見」と言われました。
手術前もそうだったのですが、尿路結石、特にフードでの寛解が難しいシュウ酸カルシウム結石の場合は「閉塞が起こる」までは特に処置ができないことが多いです。
前回の記事でも同じような事を書きましたが、オリオンは今回もホームドクターの元で相談をして、皮下補液を続けることにしました。
おしっこの後急に元気に!小さな結石のせいだった?
嘔吐、食欲不振から数日たったある日。
この日も食欲がなかったので猫用スナックを与えて、仕事から帰宅し、病院へ行こう…と思っていたその時でした!
おしっこをしたオリオンは、その後急に元気になったのです。
食べなかった療法食もムシャムシャと食べ、元気に飛び回っていました。
原因は動物病院でもわからなかったのですが、ホームドクターに報告をして、「小さな結石(結晶)がお腹の中にあって、調子が悪かったのかな。皮下補液で流れたのかもしれないね。」なんて話をしました。
(皮下補液をするとたくさんの水分が体に入るので、おしっこがたくさん出ます)
今回も皮下補液に救われました(多分)

このホームドクターの元では大量の皮下補液を処置することもあります。
体格の大きなオリオン(5kg)には、通常200mlのところ、500mlもの皮下補液を入れることも。
大量の皮下補液によりおしっこがザバザバでて、小さな石が流れたのかも!
そこまでは検査できないので真相はわからないですが、私はこの説を信じています。
大量の皮下補液は心臓に負担がかかったり、肺に水が溜まったりするリスクもあるそうなので状況を判断しながらになりますが、近年の「エビデンスに基づいた診療」をしている動物病院では「500ml皮下補液してください」と言っても断られる病院が多いと思います。(私も他院で断られました)
人間の例で言うと、私もなかなかのアレルギー体質で通院しているのですが、アレルギー専門の大病院で検査してもわからなかった事を、個人医院の先生の元では検査もしないのに原因がわかって、薬を処方してもらった経験があります。
小さな個人医院だからこそ、経験に基づいた治療もアリだな、と私は考えています。もちろん全てがそうではありませんが。
オリオンは皮下補液処置に通うことによって腎不全から回復し、結石の予後も大事には至らず、さらに2019年に尿路結石再発の際も、この皮下補液で元気に回復しています。
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今回のエピソードはこれでおしまい!
これで解決!…なんて、病気はそんなに簡単ではありません。
この後も原因のわからない食欲不振があったり心配事は日々ありましたが、オリオンは日々を元気に過ごしました。
病気を持った猫には常に様々な心配事がつきまといます。
尿路結石は再発率も高く、オリオンも2019年に再発してしまいました。
でもその時は、手術を免れることができました。
そのキーになるのはまたも「皮下補液」なのですが、その時のエピソードもぜひのぞいてみてくださいね。(この記事の一番下で紹介しています)
一旦手術になってしまっているので、その経験を活かして色々考えることができました。
尿路結石は腎臓病と同じく怖い病気です。
その予防に、オリオンの体験談が役立てば嬉しいです。
猫は病気になると、良い状態を保つために色々なケアが必要になります。
今回の記事で、病気を持った猫ちゃんの参考になれば嬉しいです。
ひとつ前の記事はこちら👉🏽 #9 続く膀胱炎症状と皮下補液
【まとめ】猫のオリオンの尿路結石記録
2017年、オリオンが「尿路結石」による「閉塞(へいそく)」を起こし、その場所が悪く緊急手術と入院になった時のエピソード集。
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2015年に腎不全・尿毒症を患ったオリオンの回復までの道のり。腎臓病を抱えつつも現在は毎日元気に駆け回っています。同じ病気を抱える猫ちゃんのお役に立てたら嬉しいです。
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2017年に尿管結石を患い手術・入院をしたオリオン。
無事成功し、その後もまた元気に過ごしていました。ところが…
2019年の夏の終わりに、また腎臓病や尿路結石の影響で体調不良になってしまった時の記録です。
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